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一勇斎国芳 大判錦絵 絵師紹介
刊年:天保十四年〜弘化四年(1843-47) 版元:山崎屋清七

 鉄火肌の国芳自身を思わせる、勇壮な武将の大首絵。武者絵に出てくる人物は絵師の心の反映でもあるから、絵師の心がそのまま絵に出てくる。やはりこの武者絵も国芳自身の自画像ではあるまいか。

 本図は毛彫りという細密な彫りの妙技がいかんなく発揮されている。振り乱した髪の緻密な彫りがすばらしい。摺りも、眼の辺りからこめかみにかけて、薄く紅のぼかしが掛けられている。背景のぼかしも巧みな効果を醸し出している。国芳・大首武者絵の傑作である。

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